冬になると、風邪の予防だといって、

 

除菌、除菌と、CMがあおります。

 

 

夏になると、食中毒の予防だといって、

 

除菌、除菌と、CMがあおります。

 

 

その除菌、本当に正しいの?

 

手洗い

 

 

 

 

 

世の中では、まるで当たり前みたいに、

 

善玉菌とか悪玉菌とかっていう、言葉が使われています。

 

 

本当に善玉菌と悪玉菌だけがいるの?

 

 

 

微生物の世界って、そんな単純じゃないんです。

 

 

菌と一言で言っても、種類は多種多様。

 

 

菌とはもともとキノコ類について、あてはめられた言葉です。

 

科学や技術が進むと、

 

キノコよりもっと小さな生物がいることがわかったので、

 

みんな菌というようになってしまったのです。

 

 

カビ、粘菌、細菌(バクテリア)、古細菌、

 

ウイルス、ファージ・・・みんな菌と呼ばれています。

 

 

マイコプラズマ、リッケチア、クラミジアなんかも、

 

よく、菌といわれる微生物です。

 

こうやって名前を挙げると、悪そうな菌もいますよね。

 

 

 

除菌って、どんな菌を対象にしているんでしょうか。

 

さあ、除菌と菌の関係、わからなくなってきましたよね。

 

シイタケ

 

 

 

 

 

 

 

 

人間に限らず、生きものの表面には、

 

たくさんの微生物が共生しています。

 

 

 

皮膚の表面や口か肛門までの消化器官では、

 

その環境をつくり、外敵から守る役割をしているのが、

 

人間の体の表面にバイオマスを作っている菌なんです。

 

 

 

表面という表現をすると、

 

不思議に思う人もいるかもしれません。

 

だって、腸内にも細菌がいるではないですか。

 

 

実は、口から肛門までの消化器官は、体の外なんです。

 

 

だから、口や胃や腸の中には、粘膜ではありますが、

 

上皮細胞という皮膚と同じ細胞があるんです。

 

 

 

大腸菌が悪いものの代表みたいに、

 

言われることがありますが、

 

どんな人の体にも、大腸菌が棲んでいます。

 

 

大腸菌は、便とともに外の環境に出るので、

 

水などの環境の汚染度の指標とされているだけで、

 

腸内では無害な菌なんです。

 

 

大腸菌が、血液や腸以外の器官に、

 

入り込んでしまったりして起こる病気と、

 

病原性大腸菌によっておこる感染症は、

 

腸の中の大腸菌の活動とは、別の現象なんです。

 

 

大腸菌は消化しなかった食べ物の残骸や、

 

古くなって死んだ腸壁の細胞を腸内で食べている菌です。

 

 

大腸菌がそれを食べてくれなかったら、

 

腸の中で、腐ってしまうでしょうね。

 

 

大腸菌がいなかったら、

 

あなたの健康は、どうなると思いますか。

 

 

乳酸菌の仲間が、体に良いといわれているのは、

 

酸で、病原菌が増えるのを拮抗しているからです。

 

抗生物質を飲むと、良い菌も悪い菌も死んじゃうんですよ。

 

 

腸の中では、腸の消化液で分解された物を、

 

消化分解のために、いろいろな菌が、

 

分解をリレーして、腸内で腐らないようにしています。

 

 

食べ物が、腸が吸収しやすい状態まで細かくなると、

 

初めて、腸の表面の細胞から、

 

体に栄養として取り入れられます。

 

 

大腸菌が腸の中では悪さをしておらず、

 

皮膚の表面にいるたくさんの菌も、

 

血液中などに入ったりしなければ、

 

普段は無害な菌がほとんどです。

 

 

どんな環境や条件下で、

 

どの菌がどんな風に活動するか、

 

変わってしまいますから、

 

良い菌、悪い菌と、一概に言えないんです。

 

菌の多くは、環境によって活動を変えます。

 

 

酸素がある環境で活動するか、

 

酸素のないところで活動するかで、

 

菌の生態や生産回路が、

 

変わることもよくあるのです。

 

 

 

よく、日和見感染とか、日和見菌という言い方をします。

 

 

ある菌が多い環境では、何も悪さをしないのに、

 

その菌が減ってしまうと、

 

猛威を振るう別の菌のことを、

 

日和見菌なんていいます。

 

 

ヘルペスウイルスのように、

 

多くの人が感染しているのに、

 

全員が帯状疱疹には、ならないですよね。

 

 

皮膚や体の中の細胞の免疫力が強ければ、

 

何もしないのがヘルペスウイルスです。

 

 

疲れがたまって、免疫物質が減ると、

 

帯状疱疹が発症します。

 

 

ですから、何でもかんでも除菌して、

 

体の表面の微生物を全て落とそうとしたて、

 

過剰に、除菌や殺菌をしたら、

 

体の表面を守っている菌が死んで、

 

おとなしくしていた菌が、

 

弱った体に悪さを行うこともあるんです。

 

 

では、どうしたらよいのでしょうか。

 

まな板除菌

 

 

 

 

 

 

人間の体の表面を、

 

まな板みたいに除菌することはできません。

 

 

まな板に塩素をかけ、天日に干すのは、

 

除菌ではなく殺菌なんです。

 

 

除菌とは、菌を除いて減らすことなんです。

 

悪さをしない程度に減らすことです。

 

 

手や顔についている通常の菌、口の中の菌は、

 

水道水に含まれる塩素で、殺菌できます。

 

 

油を含んだ皮膚の汚れや付着した菌は、

 

石鹸の油分を溶解する力で、

 

菌もろとも水で洗い流せます。

 

 

大腸菌などは、石鹸の海面活性成分で壊れて死にます。

 

 

熱いお風呂や、お湯で濡らしたタオルも、

 

菌を殺し、少なくするのに有効です。

 

 

ですから、食べ物を口に入れる前、

 

食べ物を調理する前、外から帰った後に、

 

除菌すれば十分です。

 

 

皮膚の表面、消化器官の中には、

 

菌が体を守るバリアー、バイオマスを、

 

形成していることを知ってくださいね。

 

 

過ぎたるは及ばざるが如しです。

 

私たちは常に菌と共生して生きていられます。

 

発酵食品などでも、菌の恩恵を受けています。

 

 

 

友人の治療院に親子連れがきました。

 

そこでのお話しです。

 

大きな屋敷の治療院で、庭も広くて、

 

お子さんは大喜びで家じゅう駆け回り、

 

庭に出て遊んでいました。

 

 

親御さんがその子にさせる、

 

手洗いの回数を見ていたんです。

 

 

庭から家に入ると手洗い、

 

物を触ったら手洗い、

 

食事の前に手洗い、

 

食事の後に手洗い、

 

おやつを食べる前に手洗い、

 

おやつを食べた後に手洗い・・・。

 

 

恐ろしいなと思いました。

 

ほんの1、2時間の間にこんなに手の皮膚から、

 

菌どころか、体を守る油分や酵素まで、

 

取り除いているからです。

 

ポンプ

 

 

 

 

 

今、多くの家庭では、純石鹸を使わずに、

 

合成界面活性剤入りの洗浄剤を使っています。

 

 

シャンプーやボディシャンプー、手洗い用の洗剤、

 

洗顔料、洗濯や掃除、食器洗いもほとんどが、

 

合成界面活性剤ではないでしょうか。

 

 

界面活性剤は、微生物の細胞や外套を壊すので、

 

殺菌力を持っています。

 

殺菌力の一部は、界面活性剤の毒性にもあります。

 

 

ですから、除菌、殺菌には申し分ありません。

 

 

 

でもね、皆さんの体の皮膚も、細胞なんですよ。

 

菌のように単純な構造ではありませんけど、

 

 

細胞の表面には、ミクロの穴がたくさん開いています。

 

 

皮膚の表面から出る油は、汗腺だけではなく、

 

このような細胞の穴からも出入りしています。

 

 

界面活性剤は油と溶け合いますから、

 

あなたの細胞の穴から出入りが可能だということを、

 

忘れないでくださいね。

 

 

除菌、除菌の言葉に振り回されないで、

 

あなたの周りの菌たちと上手に付き合う方法を、

 

もっと知ってくださいね。

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手洗い
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