高橋 統仁です。
私は子供の頃から本が好きで、
マンガでも小説でも何でもかんでも読むのですが、
その中で。「一度でいいからこんなセリフ言ってみたい。」
なんて思う言葉が出てきます。
その中のひとつに
川端 康成氏の小説の中に出てくる一節があります。
川端 康成氏と言えば、
1968年に日本人で初めてノーベル文学賞を受賞し、
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
で有名な「雪国」等、素晴らしい作品を世に送り出した方ですが、
私が娘に言ってみたセリフは、
短編集「掌の小説」の中の”花”の中の一節。
“別れる男に、花の名を一つ教えておきなさい。
花は毎年必ず咲きます。”
この言葉がすっごい気にいっています。
とは言っても私自身はこの「掌の小説」を読んでいませんん。
有川 浩氏の作品「三匹のおっさんふたたび」の
最後に収録されている「好きだよと言えずに初恋は、」
と言う物語の題材にこのセリフが使われているのですが、
この話が好きなんです。
有川 浩氏といえば、
近年映画化された「図書館戦争」等があります。
「三匹のおっさん」もTV東京でドラマ化されて
Parut2も最近まで放映されていました。
「好きだよと言えずに初恋は、」のあらずじを少しだけ書くと、
小学生の女の子が転校することになり、
その女の子に、ある男の子が一緒に花を見ようと誘う。
彼は彼女に花の名前を教えるのだが、
ある日、周りの友達にその事をからかわれて、
一緒に花を見るのをやめてしまう・・・。
そして、転校の日を迎えるのだが、
その日、彼が一緒に花を見ようと誘う。
そして、一緒に花を見ながら彼女は
疑問に思っていた事を彼に聞いてみる。
どうして花を一緒に見るのか?である。
女の子は成長し、高校生になってから
その理由を知るのだが、
小学生の男の子の一途な気持ちが
私は大好きで、何度も読んでいる。
その答えは抜粋してみる。
—-ここから—-

「渡し忘れたっていうより、教え損ねた。花の名前。
何で教えたかったかっていうと・・・・・」
彼は少し言い淀んでから顔を上げた。
「うちのお母さんが、
お別れする人には花の名前を教えておきなさいって。
花は毎年、必ず咲くからって」
まっすぐに静かな眼差しを向けられて、
心臓が早鐘のように鳴った。 割れそうだ。
(女子高に入ってから) 現国の教科書に、
川端康成の『雪国』が一部抜粋で載っていた。
教師はウンチク好きで、
筆者の略歴を説明するとき小話をあれこれ付け足した。
その小ネタの中に、川端康成の言葉があった。
別れる男に花の名前を一つ教えておきなさい。
花は必ず毎年咲きます。
不意に苦くて甘い思い出が蘇った。
小学校の卒業間際、転校が決まっていた潤子に
ちっぽけな花の名前をいくつも教えた男の子。
教科書の文字か滲んだ。
ページの上でパタパタと水が弾けた。
—ここまで—
ひとつ間違えば、女の執念にも聞こえるが、
男の子の純粋な気持ちで見ると、
なんとも微笑ましい。
花の名前を教えることで、
その花を教えた自分を思い出してもらいたい、
思い出させたい、という男の子の純粋な気持ち。
娘達が成長し、
好きな人が出来たら言ってやりたい言葉だ。
もっとも、意味を取り違えて、
”女の執念”の方にいかれては困ってしまうが・・・。
私の体は多分、
成長した娘に言う事が叶わないだろう。
言えないまでも、せめて一緒に花を見ようか。
そして、一緒に花を見て花の名前を教えよう。
そうすれば毎年その季節になれば
私との思い出を忘れないでいてくれるかもしない。
でも下の子はまだ2歳・・・。
もう少し生きてからでないと無理かなぁ・・・。

higan7
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